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教員経験を小説にした「だいじょうぶ3組」著者 乙武 洋匡さん教室を出ても、常に仕事が山積みの教員生活。珍しくスーツ姿のオトタケ先生。
褒める、認める、肯定してあげる教室を出ても、常に仕事が山積みの教員生活。珍しくスーツ姿のオトタケ先生。

小学校高学年はのびしろが多い時期でどんどん成長していきますから、親は子どもを見守る姿勢は大切ですね。

担任を経験してわかったのは、子どもの自主性や自由を認めるというのは、ただ見守ることとは違う。子どもが何か興味をもち、打ち込める環境は用意する。何も用意しないで子どもを自由にすると、子どもはただラクなほうへ流れていくだけ。子どもがいい方向へ導かれるように、大人はその環境を用意する。ただし、強制はしない。例えば、子どもに読んでほしいと思う本があった場合に、それを読みなさいと渡すのは強制であって、そっとその子の机の上に置いておいて、読むか読まないかはその子の自由というのが環境を与える。わかりやすくいえば、そういうことです。

本棚に読んでほしい本を置いて、その子が読みたくなる時期が来るのを親はじっと待っていられるかどうかですね。では、教育に必要なのは、これだな!とオトタケさんが感じられることは何ですか?

すごく臭い言い方になりますが、やっぱり「愛」だなと。自己肯定感というのかな。子どもと接していると、なかなかそれが育みにくい時代なのかなと感じます。まずはその存在を認めてあげて、「ああ、自分は愛されている。認められているんだ」と肯定感を与えてあげた上で、足りないところや伸ばしてほしいところを指摘する。そうするとアドバイスが生きてくると思います。核になる部分を何も認めてあげていない上で、たとえ本心では認めてあげていてもそれを伝えずに、ダメなことばかり指摘されてしまうと、子どもはすごく不安になります。あれこれお説教する前に、その子が自分にとっていかに大切なのかという愛情をしっかり伝えているか?というのが、まずは大事なんじゃないかと。

本当に耳が痛いお話なのですが(笑)。核になる部分をすっ飛ばして、親ってあれダメこれダメと言ってしまいがち。どうすればいい親子関係を築けるのでしょうね?

教員生活最後の年、僕は4年生を担任しました。『2分の1成人式』という10年間育ってきた感謝の気持ちを保護者の方へ伝える行事があって、最後にサプライズでお家の方から子どもたちに手紙を書いて頂いて、それを子どもたちに読んでもらいました。子どもたち皆、大号泣で「お母さんが普段口うるさいのは、自分のことを良くしようと思ってくれていたのだとわかりました」という気付きの感想をたくさんもらいました。これって、彼氏と彼女の恋人関係と一緒で、好きと言わなくてもわかるだろ…というのと同じなんです。親は照れ臭いから自分の子に好きとか大切とか言わない。言わなくても、わかっているでしょ?と思いこんでいる。でも、子どもはわかっていないんですよ。それが、親から子への手紙の反応で僕はわかりました。学年最後の保護者会で、「親が子どもを愛することなんて当たり前だから言わないのかもしれないけれど、もっと子どもたちに気持ちを伝えてください。そうでないと、普段からのお説教が届かないばかりか、子どもを不安にさせてしまうだけになってしまいます」…とお話しました。

なるほど!手紙で書き言葉を読む。大事だという気持ちを受け取るのも、子どもたちにとってはサプライズだったでしょうね。私は今、思春期の息子に「大好き!」とか「大切」と言ってみても「キモチワリィ!」と言われてしまいますが、小学生時代はいっぱい言葉にしてあげるべきなんでしょうね。

いや、中学生になっても言ってあげた方がいいんですよ。手紙ならいいと思います。自分のことを振り返っても、反抗期って本当に親のことが嫌いで憎んでいるわけじゃなくて、照れ臭さとうっとおしさが半々なんです。だから、中学時代で曲がっていっちゃう場合もある。そういう時こそ、自分を愛してくれている存在があることを伝えるほうがいい。でも面と向かって言うと罵倒されてしまうかもしれないから手紙がいい。「こんなもの書くなよ」とか、多少のお叱りはあるかもしれませんが、内心はすごくうれしいんじゃないですか?男の子はカワイイから、枕の下に手紙入れて寝ちゃうかもしれない(笑)。

さっそくやってみます(笑)。ところでオトタケさんは子どもの頃、大人になったらどうなりたいというのはありましたか?

なかったですね。だからこそ今の子どもたちには、なりたい職業をもつのもいいけれど、どんな大人になりたいか?を考えられるようにしようねと言っています。それは自分の子ども時代の裏返しというか、僕も小さな頃からそういうことを考える機会があればよかったなと思うので。

職業ではなくビジョンを持つこと大切ですね。オトタケさんは今後教育の分野でどのような形で関わっていかれるのかな?と勝手に期待度が高まっていますが、いかがですか?

杉並区の教職員として3年間、その前は新宿区の非常勤職員として2年間、合計5年間教育現場での貴重な経験を積ませていただきましたので、これをオトタケヒロタダというフィルターを通して伝えていきたいと思っていますし、その皮ぎりとして今回こうした小説も書かせていただきました。これからも著作や講演会などを通じて、伝えていきたいと思っています。伝えるという仕事をしっかりしていきたいのが一つ。あわせて自分は常に現場を通して、子どもたちと触れ合ってそこで感じたことを伝えていくということもしていきたい。なので、何らかの形で今後も現場に関わっていきたいというのがもう一つ。
教員生活を通して一番感じたのは、皮肉にも「家庭が一番大事だな」ということでした。学校で不安定になっている子の話を聞いていくと、やはりご家庭で何らかの変化があった場合が9割以上でした。そう考えると子どもが落ち着いて勉強に取り組み、何か新しいことにチャレンジするには、家庭が落ち着いた状態でなければいけないと。でも残念ながら世の中見回すと、そういう家庭ばかりではない。子どもの学びにおいて不公平だと思う。少なくともそうした子どもたちのケアをしていきたいなという気持ちが、この3年間ですごく生まれました。近い将来、保育園を創って子どもたちと関わっていくつもりです。
子育てには2つの意味合いがあって、一つはおむつを替えたり、おっぱいをあげたりという物理的な育児。そしてもう一つは、心を育てるという育児。今の時代、どちらも両輪としてうまくやっていかないといけない。それが親の役目と思いますが、なかなか今の時代、経済的厳しさもあって、前者しかできていないご家庭もある。それを責めても始まらなくて、それは余裕のある人たちが、社会全体が補っていかないと。そういうことを踏まえて、子どもたちが安心して、自分が愛されているという実感を得ながら育って行けるような教育機関ができるといいなと思っています。

---ありがとうございました!
普段、たくさんの方にインタビューをしていますが、オトくんのお話しされる内容は、そのまま活字にできるくらい無駄なく的確に表現されている言葉ばかりでした。毎日反抗期の息子と火花を散らす私にとって、その言葉一つひとつがずっしりと、じんわりと心の奥底に沁みることだらけ。しかも、ご自身で得られた利益をちゃんと社会に還元していかれる、その姿勢に深く深く感銘しています!
オトくんワールドに触れると、不可能なんてないない!と確信できます。小説を手にして可能への扉、開けてみてください。

<了>
取材・文/マザール あべみちこ

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●乙武 洋匡さんの書籍紹介

だいじょうぶ3組

だいじょうぶ3組
乙武洋匡 著   講談社
定価 1,400円(税込)
580万部のベストセラー『五体不満足』から12年。
小学校教員の体験をもとにした乙武さん初の小説作品!
都内の小学校を舞台に、障害を持った新任教師・赤尾慎之介が、体当たりで子どもたちと向き合う日々を描きます。
3年間の教員生活を送った著者ならではの作品となりました。
» 詳細はこちらから

だから僕は学校へ行く!

だから僕は学校へ行く!
乙武洋匡 著   講談社
定価 1,200円(税込)
学校の現場での体験をふまえて、教育について考え、子どもたちに伝えたいことをまとめたのが、本書『だから、僕は学校へ行く!』です。
» 詳細はこちらから

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次回予告!

切り絵アーティスト 福井利佐さん

次回は、切り絵アーティストの福井利佐さんが登場。まるで、夏の森に迷い込んだような展示会。現在開催中「むしたちの おとのせかい」は、一般的な切り絵の概念を覆す、繊細で立体感のある表現の数々。さまざまな音色を奏でる虫のリアルさに圧倒されます。福井さんの幼少期の思い出をはじめ、切り絵の魅力についてじっくり語っていただきました。どうぞお楽しみに!

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