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日本バレエ界の草分け的存在 牧阿佐美さん「トゥリプティーク」(音楽:芥川也寸志、振付:牧阿佐美、出演:牧阿佐美、畑佐俊明)20代のプリマバレリーナ時代
キャリアは多くの人に関わってこそ身に付く「トゥリプティーク」(音楽:芥川也寸志、振付:牧阿佐美、出演:牧阿佐美、畑佐俊明)20代のプリマバレリーナ時代
厳しい練習や素晴らしい舞台を経て、自分を見る力は少しずつ身に付くものなのでしょうか。
身につくものですね。環境の中で動物も性格がつくられてくると思います。いじめられている動物は縮こまってしまうし、噛み付くようになる。私にとっては、環境の中で自分が気づいて色々吸収できたのはラッキーなことでした。

ずっとプリマでいらして、先生を妬む方もいたのではないかと思いますが、そういう中でどのような対応を?
相手が妬んでいると思うと伝わってしまうので、ポーカーフェイスです。しぜんに対応していると相手もそれに馴染んできます。目が見え始めると、妬まなくなります。実力は相手のほうが上なのだということがわかれば妬みません。競馬馬のように視野が狭いと周囲が見えなくなってしまって客観性を失います。指導者になると、自分が踊っていた時より、もっと妬みが見えます。人間ですから、妬みも僻みもあるのは仕方ないことです。でも、そういう気持ちになるのは自分が見えないから。同じレベルではなくて、自分の実力はまだまだなんだと受けとめられれば、ひがんでいる暇はありません。

指導者としては、どんなことが大切でしょうか。
生徒さんへの接し方はそれぞれ別です。キャリアやレベル、性格によって言葉のかけかた一つにしても変わってきます。ダメなものはダメなのですが、「あなたダメでしょ!」という言い方ひとつで傷ついてしまう子もいますから。先生が上からものを言っても伝わりませんよね。相手からの思いやりを感じられれば大丈夫。コミュニケーションを取らないと、先生と生徒の間でも上手くいきません。

先生は、キャリアやレベルは、どのように育てていくものとお考えですか。
キャリアは自分ひとりで培えるものではなくて、たくさんの人と関わって注意されて、訓練されて身に付くものです。要求されたことに応えるために、自分を育てないといけません。例えば、私が今回の作品「椿姫」で要求することと、外国からきた指導者が要求することは違います。踊りができないと見なされれば、外国からの指導者であれば帰ってしまうこともあるでしょうから、「とにかく踊れるように、真似をして盗みなさい」と生徒たちに言っています。
バレリーナは数多くの一流の振付家にめぐり会って、非常に成長します。

なるほど。こうしてお話しをされている今も先生は姿勢がとてもお美しいですが、小さな頃に身に付いたものなのですね。 では、最後にバレエを習わせたい親御さんへのメッセージをお願いします。
子どもの頃に、体で覚えたことはずっと忘れません。私は今、レッスンこそ致しませんが、舞台の振付指導をしていても、言葉で伝えるよりも、思わず体を反って表現したり…ということもあります。周りの人が驚きますけれど(笑)。バレエは一人で舞台に立って踊れるものではなく、たくさんの人が関わるもの。お教室に通っていらしても、一人では何もできないんだということが肌でわかるようになると思います。そういう中で心も育ってくると思います。とにかく続けること。たとえバレエが合わないとしても、演劇や音楽など違う才能に目覚めることもありますから。続けることで気づくことがあります。

---どうもありがとうございました。
牧先生はバレリーナ時代、月に1度滝に打たれてきたそうです。10年間ずっと、そうすることで雑念を捨て、集中力を養ってきたとか。ご存命だった指導者でもあるお母様が、「道端に咲く綺麗な小花に目が留まるように」と授けてくださった試練。それをきちんと受けとめて、やり遂げられた牧先生。その精神と体力は半端なものではありません。バレリーナは生まれながらに選ばれた一握りの人だけ、と思っていましたが、『選ばれた人=掴み取る力を育ててこられた方』なのですね。何しろ牧先生の実年齢をお聞きして驚愕でした。本当にお美しくお話しのされ方もキビキビと弾むようにリズミカルでした。「椿姫」、ぜひ拝見にうかがいます。これからもお元気で、益々のご活躍をお祈りしております!
<了>
取材・文/マザール あべみちこ
ものがたり
小説家デュマには深く愛し合いながらも結ばれることの
なかった一人の美しい女性がいた。
『椿姫』はその物語である。
――マルグリットは、パリ社交界の華。その美貌は
どんな男も虜にしてしまい、金に糸目をつけない
紳士たちが次々と彼女を我がものにしようとしてきた。
しかしある日、夜会で若く純粋な詩人アルマンと
出会ったことで、彼女の人生は一変する。
真の愛に身を捧げる決心の末、全てを捨てて二人だけ
の生活を選んだマルグリットだったが、アルマンの父の説得により心ならずも彼を裏切るのだった。
肺病が悪化して死期が近づくマルグリットの前に現れたアルマンは、すべてを知り、
許しを請う。しかし、時はすでに遅く・・・。



 
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