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社会起業家 安田祐輔さん大きくなったら医者か、ピアニストになろうと思っていた。
お金がない、食えない恐怖。大きくなったら医者か、ピアニストになろうと思っていた。

キズキを起ち上げるのに一番大変だったことは?

僕は普通の人より「食えない恐怖心」が強い。親が面倒みてくれなかった時期があって、12歳で家を出ざるを得なかった経験がベースにあるのかもしれません…。起業時にも、自分が必要だと思うサービスを誰も買ってくれなかったら?買ってもらえるほどの質を保てなかったら?実は世間に求められていないサービスだったら?などと考えて、「生活ができなくなる恐怖心」は常にありました。 また、キズキを起ち上げた8年前は、中退・不登校の子が通う塾は数人、数十人の規模ならありましたが、規模の大きな塾はなかった。だから、そこにニーズがあるのか?という不安がありました。ニーズがないのにやっているのはエゴでしかない。ただ、自分から声をあげにくい人たちがたくさんいるはずだという確信に近い気持ちはありました。でも半年くらいはずっと生徒が集まらなかった。その時間は、自分の存在価値がないと思えたし、一番苦しかったですね。

少子化の中でキズキのような学習塾はとてもニーズがあります。どのようにして活動を広めてこられましたか?

徹底したwebマーケティングです。不登校、高校中退、ひきこもり…など5000語くらいのワードを指標にして、毎週チェックして、検索結果の上位に出るような施策を行っています。 また、僕は自分の収入を上げることや会社の利益を増やすのはうれしいですが、そこが目的ではなく、自分がやってきたことで社会が変わることに一番喜びを感じます。だから、キズキ独自の事業以外にも、行政と連携した事業も行っています。たとえば東京都足立区、大阪府吹田市では生活困窮世帯への福祉施策で役所として連携していますし、新宿区では若年者就労支援の施策、渋谷区では1400万を寄付で集め、低所得者家庭の中3生に塾代クーポンを発行する「スタディークーポン」事業など、さまざまな試みを行政と一緒に行っています。

いろいろ大変な経験を乗り越えて卑屈になるどころか、それをベースにしたサービスをシステム化されて起業。誰にでもできることではありませんね。

利益は大切ですが、儲かることが目的の仕事に何も魅力を感じない。食えなくなっても、利益重視で共感できない会社では働けない。そういう意味でワガママだと思います。やりたいことしかできない。子どもの頃からそこは変わらないです。

大人になったら何がしたかったですか?習い事は何かされていました?

お金持ちは自由になれるから医者になろうと。両親が離婚していて、お金がないことの恐怖心がありました。もう一つはピアニストになりたかった。3歳から12歳まで習っていて、コンクールでも入選していましたし好きでしたね。 スポーツはサッパリで逆上がりもできませんでした。4歳から10歳まで週2回、6年間スイミングスクールにも通いましたが、25m泳げませんでした。でもなぜか、スキーは得意で大会出場してテレビに出たりしていました。僕の「スポーツが不得意」は、発達障害の特性の一つの表れなんですが、スキーは例外でした。ピアノもスキーも、個人で完結できるものだから、一人で練習しやすかったというのもあるかもしれません…。

行政と連携した事業も数多く取り組む。低所得者家庭の中3生に塾代クーポンを発行する「スタディークーポン」事業を渋谷区で実施。

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